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木炭の調湿能力を活かした文化
木炭の調湿能力を活かした文化財保存の試み
我々は,木炭の調湿機能を文化財保存に活かすことを目的に一連の検討を行ってきた。これまでに木炭の調製温度や大きさ,樹種等が調湿能力に及ぼす影響を明らかにするとともに,これらの結果に基づいて安価で親環境型の保存箱を提案することができた。 現在,木炭を用いた保存箱を空調設備を備えていない収蔵庫や倉庫内に設置し,温湿度の変化を継続して測定している。ここでは,北上市埋蔵文化財センターおよび多賀城市埋蔵文化財調査センターで得られた測定結果について報告する。
各施設の所在地と試験場所の様子
温湿度の測定例1 (北上埋文センター)
温湿度の測定例2 (北上埋文センター)
温湿度の測定例3 (多賀城埋文センター)
月平均相対湿度と月平均気温の関係
まとめ
収蔵ケースを用いると相対湿度の日較差を小さくできる。
収蔵ケース内の相対湿度は年周期で変化する室内環境の影響を受ける。
収蔵ケース内の相対湿度は室内の湿度が高くなるとこれより低く,室内が乾燥すると高く保たれる傾向が認められた。
多賀城埋文センターに設置した木炭ケースは,良好な湿度環境(58-65%) が得られた。
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