実験1:樹皮ボードの断熱性評価
 粉砕樹皮を用いて比重の異なるボードを作製し、熱伝導率の測定を行った。
a)供試材料:50年生スギ丸太から剥皮した樹皮をハンマーミルを用いて粉砕した。含水率12%まで乾燥してそのまま用いたほか、必要に応じて、篩い分けし繊維リッチなもの、コルク間層リッチなものを得た
b)ボード製造:400×400×9mm、接着剤にMDI(日本ポリウレタン㈱製WC-300)を樹皮全乾重量に対して10%添加、160℃で5分間熱圧した
c)熱伝導率の測定:熱伝導率の測定には英弘精機㈱製HC-073を用いた。測定は上熱板40℃、下熱板10℃で行った。一条件mにつき回の測定し、その平均をそのボード・条件の熱伝導率とした。  比較のため、同条件でスギのパーティクルボードを作製した。また、プレーナー仕上げしたスギ・柾目板(厚さ15mm)の測定も行った。
樹皮ボードとスギ素材及びスギパーティクルボードの熱伝導率
樹皮の各分(組織)別の熱伝導率(全乾時)
気乾時の樹皮ボードと市販材料の熱伝導率
20℃、65%RH下での吸湿