目的:スギ原木重量の8~10%を占める樹皮の有効な利用方法を開発し、原木の相対的な価格低減化を図ることで我が国において資源の蓄積が大きいスギを木質材料原料として利用する可能性を探る。
アプローチ:
スギ樹皮は、
1)廃棄物である(小規模焼却炉に対する規制から、焼却に代わる新しい処理方法を開発する必要がある)
2)耐久性・断熱性が高いなどに材部とは異なる特徴を持つ
3)ハンマーミルなどの簡単な処理で嵩高い原料となる
4)内層剥離に起因する接着強度の低さから、材料化した際の強度は期待できない
等の特徴を持つ。この特徴を生かし、さらに付加価値の高い利用方法として、蒸気噴射プレスを用いて厚物のボードに成型し、さらに熱圧時に型押しすることで表面に凸凹を一発成型して、暖房床における断熱と配管基材を兼ねた材料に用いる。