やわらかい木 〜グニャグニャとバネバネ〜

木を曲げることが得意な秋田県

秋田県は,曲げわっぱ,曲げ木,成形合板といった「曲げわざ」の巧みを活かした家具内装産業が活躍しています(写真1, 2).
曲がった形状を板から削り出すのは,無駄が多く,品質も低くなるため,曲げ木は木を活かす理に適った技術です.水を含ませて加熱するとやわらかくなる木の性質を利用して曲げます.
写真1. スギの薄板を曲げる「曲げわっぱ」
写真2. 広葉樹材を曲げる「曲げ木」

いつもやわらかい新素材「やわらかい木」誕生

これまでの曲げ木は,水分と熱を加えて木をやわらかくし,冷却乾燥して,曲がった硬い形状をつくる技術でした.
木高研では,世界初,いつでも“やわらかい”木の開発に成功しました(写真3).
やわらかさのひみつは,たくさんの薄い板をゼリーのような軟らかい接着剤で貼り合わせた構造にあります.薄く重ねられた板がお互いにズレても,バラバラにならずにくっついている特殊な樹脂材料を使っています,
板の樹種や厚さ,接着剤の組み合わせで,いろいろなしなやかさを創りだすことができます.家具のクッション材や衝撃吸収材,部分成形が必要なディスプレー材としての応用開発が進んでいます.
写真3.世界初!やわらかい木

木も工夫次第で「バネバネ」に

例えば,鉄棒は手で曲げられなくても,細く長い針金は,指一本でも曲げることができます.木も同じように,太い柱はびくともしなくても,割り箸はしならせることができます.同じ素材でも断面形状で変形のしやすさが大きく変わります.
そこで,木をうねうね加工して,バネバネするようにしました.
うねうねの意味
上図の2つの板バネの板の長さは同じですが,右の板バネはつづら折りになっているので,省スペース化が果たされています.
つづら折状の板バネは,木材を切削したり,木製パーツを組み合わせることで作ることができ,バネの役割をしっかり果たします.

やわらかい木とバネバネの家具できました

やわらかい木のスツール
やわらかい木のベンチ
やわらかい木のベンチ
木質バネのスツール
※H25年度 秋田県地域材利用活用事業にて開発
販売元:(株)イトーキ,デザイン:HUG 山田敏博
木質バネのスツール