ハイブリッド木橋の曲げ試験
木製ダムなど環境に配慮した木製土木構造物の提案
景観に配慮した木橋
低コストハイブリッド木橋の実用化
標準的な橋長の林道橋や農道橋あるいは交通量の少ない市町村道への、ハイブリッド木橋の適用の可能性について検討することで、耐久性や経済性そして景観にも配慮した木橋の提案を行います。
II-4 安全性に優れた木質構造物の開発
木材や木質材料を用いた、新たな安心・安全な建築・土木構造物の開発や、木造住宅の簡便で安価な耐震改修方法の開発を行うとともに、それらを超長期にわたって使用していくための維持管理手法の開発も行う。
制震機構を組込んだ木造住宅用梁受金物の開発
制震機構を組込んだ梁受け金物を2種類試作し、動的な繰り返し試験を行うことにより、履歴減衰を表わす等価粘性減衰定数の値を測定した結果、金物AおよびBいずれにおいても、市販の梁受け金物よりも履歴減衰の効果が大きいことが分った。
秋田スギを活用したハイブリッド木橋の提案  米代川流域エリア産学官連携都市エリア事業 木質土木構造物研究会
米代川流域エリア産学官連携都市エリア事業では、木質土木構造物研究会を組織してハイブリッド構造による木橋や木製ダム、木製防護柵等の開発を進め、低コストで耐久性の高い木製土木構造物を提案しています。
秋田スギを用いた木製治山ダム
近年、森林土木事業において間伐材等を用いた治山施設の施工事例が増加している。中でも治山・砂防ダムは、林野公共事業の中で最大の規模を占め、構造物の規模も大きく、一工事に大量の材積使用が期待できることから、全国各地で木製治山・砂防ダムに関する取り組みが積極的に行われている。しかしながら、木製ダムは、コンクリート製や鋼製のダムに比べて施工例が極めて少なく、その計画・設計・施工・維持管理手法等に不明な点が多く、各種の試験や実施工から検討を重ね設計基準等の整備を進める必要がある。
プレストレス木床版橋
プレストレス木床版橋の技術は北米を中心に低コスト木橋として広く普及し,近年になってオーストラリアや日本においても採用されるようになった。幅員方向に敷き並べた木質材料(製材、集成材など)を貫通する複数のPC鋼棒で緊張することで一体化させ、床版橋として機能させる簡易な工法であり、農道や林道橋あるいは災害時の応急橋としての普及が期待される。
接合部の耐久試験(屋外曝露)
曝露開始後6ヶ月~9ヶ月。スギ、ベイツガ、ヒバ、ベイマツ、スプルースの5樹種を屋外3箇所(日当たりの悪い地面の上、日当たりの悪いコンクリート上、日当たりの良いコンクリート上)に設置。今年の夏は天候不順で雨が続いたこともあり、土の上に直接設置した試験体は、かなシロアリの食いつきが良いようです。
設置後約14年経過した木製屋外階段の腐朽した桁材(樹種:ヒバ、本数:2本)の曲げ試験
ともに上側(圧縮側)は腐朽が進行していたが、下側(引張り側)は視認できない状態。曲げ強度は1体目が59.2N/mm<sup>2</sup>、2体目が42.2N/mm<sup>2</sup>であり、ともに引張り側の節から破壊。破壊部位に直接的な腐朽の影響は確認できなかったが、圧縮側の腐朽の進行によ断面欠損的な効果が有ったものと考えられる。